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ナイアシンはうつ病に効果あり?摂取量の目安について

現代社会は、ストレス社会とも言われ、一昔前ではあまり聞きなれなかった心療内科やメンタルクリニックが多く増えてきました。それは、精神疾患で医療機関にかかる患者数は320万人を超えてしまったからなのです。その数はがん患者の2倍以上で「現代の国民病」と言われる糖尿病の患者数よりも多いことになります。うつ病、不安障害、パニック障害などの心の病にかかることは珍しくなくなってしまったのです。

ストレスから精神疾患にならないためのセルフケアはないのでしょうか?サプリメントのナイアシンがうつ病にいいかも?ということでまとめてみました。

ナイアシンってどんなもの?

ナイアシンってどんなものなのでしょうか?

ナイアシンは、ニコチン酸とニコチンアミドの総称です。タバコのニコチンに化学構造が似ていることから、ニコチン酸と名付けられました。でも、ニコチンとニコチン酸はまったく違う物質です。タバコに含まれる有害なニコチンとは無関係であり、ニコチン酸は体に必要な物質です。ビタミンB群は8種類あり、ナイアシンは3番目に発見されたため、ビタミンB3とも呼ばれていました。

ナイアシンは、糖質、脂質の代謝や脳神経にかかわり、体内でエネルギーをつくりだします。また、脂質の代謝、アミノ酸代謝などに欠かせない栄養素です。欠乏すると皮膚に影響が現れることから、別名『肌のビタミン』とも呼ばれています。

ナイアシンは野菜などの植物性食品や肉・魚などの動物性食品に含まれています。ナイアシンが含まれる食材は下記のとおりです。

○かつお
○さば
○たらこ
○まぐろ
○レバー
○鶏肉
○きのこ類
○緑黄色野菜
○小麦胚芽
○豆類

ナイアシンは食品から吸収するほか、肝臓で牛乳や卵などに多く含まれる必須アミノ酸のトリプトファンから作り出すことができます。そのときにビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6が必要となり、これらのビタミンが不足してもナイアシンを十分に体内で作り出すことができなくなります。またナイアシンは、アルコールを分解する酵素の補酵素として働きます。

うつ病の原因とナイアシンがうつ病に効果ありな理由

うつ病はなぜ起こるの?

はっきりした原因はまだよくわかっていません。脳で働く神経の伝達物質の働きが悪くなるのと同時に、ストレスやからだの病気、環境の変化など、さまざまな要因が重なって発病すると考えられています。

うつは神経伝達物質セロトニンの不足で起こるとされるこころの病気です。ナイアシンは、脳内のセロトニンの合成に関与する栄養素なのです。このため、ナイアシンが不足してしまうとセロトニンも不足してしまいます。不眠症などの睡眠障害や精神や神経のはたらきを低下させてしまうのです。

ナイアシンは糖質、脂質の代謝にかかわり、脳神経の働き、血行を良くしてくれることから医療現場でうつ病治療に使われることもあります。ナイアシンが統合失調症の症状緩和に功を奏したという調査結果も報告されているそうです。

どのくらい摂取したらいいの?危険性について

ナイアシンが欠乏すると、皮膚、粘膜や消化管、神経系に影響が出ます。口角炎、食欲不振、不安感などの軽い症状や細胞のエネルギーが不足することで倦怠感を感じることもあります。欠乏症としてはペラグラという皮膚病が知られています。ペラグラはイタリア語で「荒れた皮膚」を意味し、日光に当たりやすい顔や手足が赤くなり、カサカサになるなどの炎症が起こります。悪化すると胃腸障害や下痢、頭痛・うつ・認知症などの神経障害も生じ、子供の場合は成長障害が起こります。中南米ではナイアシンを含む食品の摂取が少ない上に、主食のとうもろこしにもトリプトファンが少ないため、現在もペラグラがみられます。日本では、現在の食生活から考えるとナイアシン不足の心配はありませんが、アルコール依存症の場合は欠乏症が出ることがあります。それは、十分に食事をとらず大量にお酒を飲むと、ナイアシンが不足するためです。食欲減退、口角炎、不安感などの軽い欠乏症がみられることがあります。

まとめ

ナイアシンは、日ごろ聞きなれない成分でしたが、現代社会では気にとめながら摂っておくべき栄養素ですね。特に、ストレスの多いところに身をおいている場合はアルコールの依存になってしまうことも。そうなるとナイアシンが欠乏して、精神疾患をも引き起こす可能性がありますね。心が疲れているなと感じた場合は、積極的にナイアシンを摂りいれることが大事にいたらなくていいのかもしれません。

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