イチョウの木は街路樹などでよく見かけます。この葉がイチョウ葉と呼ばれるものですので知らない人はいないでしょう。別名はギンコウとも呼ばれます。イチョウ葉には、さまざまな薬効が古くから認められています。
なんと、イチョウ葉には100種ほどの成分が含まれているといわれています。成分が相互に作用しながら有効成分になっていますが、すべてが解明されているわけではありません。その中でも注目されている効果や効能についてまとめてみました。
イチョウ葉の作用について
イチョウ葉は、30種類にものぼるフラボノイド類とテルペン類がよく知られています。
フラボノイドは、強い抗酸化作用があります。とくにイチョウ葉の抗酸化作用はほかの植物の数倍も強いとされています。血管壁に作用して活性酸素を除去してくれます。そのため血管がしなやかになり血流をよくしてくれます。
テルペン類では、ギンコライトとビロバライドが含まれています。ギンコライトはイチョウ葉特有のもので血小板が凝固するのを抑えてくれます。その結果、血液がスムーズに流れます。抗炎症やアレルギー症状の緩和にも効果が期待できます。
ビロバライドは脳の大脳皮質にある海馬のシナプスを刺激します。そのため、記憶力を高める効果があります。
イチョウ葉にはどんな効果や効能が期待できる?
イチョウ葉、ドイツやフランスでは古くから痴呆症や脳梗塞、脳卒中などの脳血管障害の治療に使われてきました。アメリカの研究ではアルツハイマーにも有効という結果が出ています。
イチョウ葉で期待できる効果、効能としては以下のとおりです。
1.認知症の改善
アルツハイマーや認知症、脳梗塞の治療に効果があります。
2.記憶力を高める
脳の血行を良くして、記憶力や集中力を高めます。
3.血行を良くする
血行不良を改善します。冷え性や肩こりなどの血液の流れをよくしてくれます。
4.その他
月経前症候群(PMS)や糖尿病による網膜症を改善します。
副作用の心配はあるの?
古くから万能のハーブとして用いられてきたイチョウ葉は安全性が高いといわれています。まれに、イチョウ葉を使ったサプリメントで皮膚炎などの炎症の被害が報告されています。これは、葉に含まれるギンコール酸が反応したためと考えられます。ドイツではギンコール酸の濃度も決められ、除去されています。
このほかに胃腸の不調、めまい、便秘などの副作用も報告されています。過剰に摂取しないことやいつもと何か違うと感じた場合は摂取を控えましょう。
まとめ
イチョウ葉は、よく知られているサプリメントです。なかでもこのギンコライドに注目が集まるのは、血小板が凝固しアレルギーやぜんそくの原因になるのを阻止する働きがあることです。
現代病であるアレルギーや高齢化がすすむこれからのサプリメントとしてますます注目されそうですね。年齢を重なると血管や脳血管障害が心配になってきます。イチョウ葉を知ることですこしずつできる予防をしておきたいですね。